全てはここから始まった...ソニー・ピクチャーズ製作アメコミ映画史を塗り替えたトリロジー第一段。
不良にはカモにされ、女子には見向きもされないい、冴えない高校生ピーター・パーカー。
毒蜘蛛に噛まれ、目覚めた能力。初恋のMJの気を惹くため、一攫千金を夢見た帰り道、叔父の死の責任に目覚めた正義。
ジャンル映画の鬼才サム・ライミ監督が描く、ティーンエージャーの葛藤・友情・成長。
ダニー・エルフマンのテーマ曲、『ジュラシック・パーク』同様に科学倫理を描く、デビッド・コープの脚本とハリウッドの各ジャンルの才人が結集した奇跡。
一躍ブレイクを果たすトビー・マグワイアや、子役スターからの脱皮を果たしたキルスティン・ダンストの名カップル。実生活でも当時交際していたというのも納得な、雨の中のロマンティックな逆さ吊りキスシーン。
哀愁漂うウィレム・デフォーのヴィラン像や、第二のジェームズ・ディーンと持て囃されたジェームズ・フランコの歪んだ親子関係も三部作のキーに。
良くも悪くもアメコミ映画の基準として比較される超王道のストーリー、MCU版にも引き継がれるキャスティングの妙は欠点を補って余りある程に魅力的で心に響く。