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スパイダーマンのtntnのレビュー・感想・評価

スパイダーマン(2002年製作の映画)
4.0
多分小学生の時に見て以来。
星条旗は、冒頭の大学やプロレス会場とかにも出てくる。(プロレス会場の受付がオクタビア・スペンサーだったのにびっくりしたけど、ここからゼロ年代のハリウッドの雇用状況が浮かび上がる。)
単眼のカメラから、双眼の蜘蛛の眼というモチーフの変遷は面白いし、クライマックスの橋で市民たちがスパイダーマンを信じる展開も胸熱なのだが、なんといってもやっぱり、超能力を得てそれを試している時期のセンス・オブ・ワンダーな描写たちが最高。今のMCUに足りてないのは、こういうキャラクター独自の特性を驚きに満ちた演出で描いてくれる点じゃないのか。
ジョン・ワッツ版『ホーム・カミング』はかなり本作を意識した作りになってるな。
「This is my gift, this is my curse」というピーターの最後から一つ前のセリフは、サム・ライミのフィルモグラフィ全体にしっかり根差してる。
こういうのを「作家性の発揮」っていうんだよ、と『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』を作った後のサム・ライミに言いたい。
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