「日本のいちばん長い日」の岡本喜八監督とナレーターの小林清志さんに惹かれて鑑賞(先日亡くなられた「ルパン三世」次元の声優の方)。
強烈だった。
「沖縄は本土のためにある」
なんとも非道な言葉。
地獄絵図の自決シーン。
国のために死ぬことに価値はあるのか。
菊水一号作戦の特攻隊員の遺書。
死ぬと分かっているのに帰ってくるなと戦地に送り返される切り込み部隊。
「こんな新聞勝った勝ったと嘘ばかりじゃないか!持って帰れ!」次々と負傷者が運び込まれる病院の軍医の言葉。
軍医病院に残された重症者たちの叫び。
牛島中将と島田知事の削り節ととうきびの交換。
軍は国のために死ねと言った。
今さら生きろと…。
本土に見放された沖縄。
戦わずして自決する司令部の軍人たち。
それでも沖縄のために戦った市民たち。
この戦いで人口の三分の一が亡くなったのだという。
ラスト、声なき「ふるさと」が切ない。
戦争は愚かだ。
愚かとしか思えない。
キャストは今作も豪華。
特に八原参謀役の仲代達矢さんが強かったのと軍医役の岸田森さんがよかった。娼婦から看護婦になったぽっちゃりな女優さんが可愛かった。