映画狂人

ブリティッシュ・サウンズの映画狂人のレビュー・感想・評価

ブリティッシュ・サウンズ(1969年製作の映画)
-
商業映画との決別を宣言し、ゴダールを中心に結成された政治的映画を製作する集団=ジガ・ヴェルトフ集団による第二作目。
いわゆる「ゴダール、政治の時代」
徹底的に資本主義やブルジョワを批判した真っ赤っかなプロパガンダ作品。
冒頭から炸裂するゴダール節、情報洪水に飲み込まれ溺れてしまいそう。
マルクス主義を信奉するコミュニスト達が声高に叫ぶ
「大衆こそ真の英雄」
「階級闘争に終わりはない」
「我々は革命を起こすのだ」
個人的に資本主義より共産主義の方が好きなので、この時期のゴダールの思想に共鳴する部分は多い。
1時間にも満たない作品だが余りの情報量の多さに咀嚼し切れない部分も、その点は他のジガ・ヴェルトフ集団作品と共通する。
映画として面白いかと問われたら決してそんなことはないが、幾ら観ていても苦にならないのが天才ゴダール。
映画狂人

映画狂人