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二つの世界の男のRIOのレビュー・感想・評価

二つの世界の男(1953年製作の映画)
3.6
西に東に分断されたベルリン
英語と独語を話し資本主義と社会主義のどちらにも生きる場所のない男

多くの人々が家に帰れなくなった
家族を離れ離れにした「壁」は一夜にして築かれた1961年以前
第2次大戦後の冷戦下における西と東を人々はわりと自由に行き来している

駐在の英国軍医の兄の妻ベッティーナは誰かと通じていて1人で悩んでいる姿
ヒルデガード・ネフがミステリアスで綺麗だった

西ドイツ側にいる兄に会いにロンドンから来たスザンヌ
ベッティーナの元夫の東独の諜報部員イーヴォ・カーンは全てを破壊する戦争で心が冷えきっている
誤って誘拐されたスザンヌを助ける

2人が死になって西側への逃げる雪道がシンボリック

「暁の出航」のデスモンド・ディキンソンが撮る東から西に破壊された建物の残骸の中を検閲を逃れて命がけで亡命する人々
レーニン+スターリンのポスターが街のあちこちに貼られている

スターリン影響下の社会主義政府の圧力に苦しみながら希望を別の天地に見いだしている不思議な音楽が異次元なのは監督の意図があるようです
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