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ムトゥ 踊るマハラジャのasatoのネタバレレビュー・内容・結末

ムトゥ 踊るマハラジャ(1995年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

心の底から笑える。
何度声を出して笑ったことか!
なんならどこからともなくカレーとお香が混じった香りすら漂って来たし、なんだか暑くなった!
…気がする。笑

人生には辛いことや悲しいことが溢れているが、この作品はそんな涙すら吹き飛ばしてしまう傑作だと思う。


こうはならないだろうな…

という視聴者の想像を遥かに超えて来る。
想定外の連続で自らの発想が如何にリーマン気質でつまらないものか、まざまざと突きつけられた笑

終盤にかけてインド人の理想像も知ることが出来た一方で、興味深い一面も垣間見れた。
それは、罪の意識と許す文化だ。
万事解決万々歳!の横で悪役の親玉がどうなるのか、非常にあやふやになっている。
歌と踊りのどさくさに紛れてエンディングという流れは、もしかすると白黒つけたい人には腑に落ちない要素かもしれないが、とてもインド的だと感じた。

むしろあやふやさがお国柄のインドに、はっきりした定義など存在するのだろうか?
バカにしている訳じゃない。宗教や食文化など多様な外的影響を受け入れて来た、懐の深い国に敬意を表したい。

ちなみに、とても長いです。
長くてちょっと辛いなとも感じたけれど、それもまた人生だと教えられた気がする。
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