Hina

ベイブのHinaのレビュー・感想・評価

ベイブ(1995年製作の映画)
4.0
CGを使い、台詞と口の動きを合わせる「リップシンク」の技術でかなり評価された作品として今でも映画史に残っているベイブ。:D

確か、5~600人のリップシンク担当が、一コマずつ手がけたというのを何かで読んだことがある。現代では、ある程度自動化できるところも手作業の時代。ハンドメイド感のある丁寧なCGが素敵。気合いが入ってますな🧐

「どんなベテラン俳優も、動物と子供には負ける。」という言葉が映画業界にはあるけれど、この映画のすごく良いところは、主役の動物達の活躍に観客の心は奪われつつも、その物語を支えるホゲット夫妻の存在がなくては成立しない点にあると思う。
動物を主役にする、という企画自体が、俳優にとってはプライドに関わるものであるのに、ジェームズ・クロムウェル、マグダ・ズバンスキーの二人が、完全にベイブを支える役としていい演技をしている。

撮影の大変さを考えると、製作関係者全員を称賛すべき作品だと思う。

原作「子ブタ シープピッグ」の絵本の世界観を崩さないように、端的に章分けして、分かりやすくストーリーを並べているのもいい。
あくまで、現実ではないことを敢えて提示するのが、こういう作品に必ず付きまとう「嘘っぽさ」を正当化するテクニックになっていて、すんなり、嘘として楽しめる。
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