サトモリサトル

甘い汗のサトモリサトルのレビュー・感想・評価

甘い汗(1964年製作の映画)
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早稲田大学小野記念講堂にて観賞。
展示と連動した京マチ子映画祭の記念すべき1本目。

京マチ子と佐田啓二の共演って多分初めて見た。
佐田さんはこの後急逝されるので、本作が遺作になってしまったんだなあ。
劇中、京さんが佐田さんにかける台詞に「命だけは大切にな」っていうのがあってドキッとした。

佐田さんと言えば優男っていうイメージが強いけど、この作品では京さんを騙すどうしようもない奴だった。
そもそも、劇中ダメな人ばっかり出てくる…。
主役の京さんからして、娘を放ったらかしにして飲み歩くどうしようもない母親役だし。

最後の方はもうドッロドロのぐっちゃぐちゃ。
桑野みゆきさん演じる娘はとうとうプッツンしちゃって家を出てしまいます。

その後、1人煙草をふかし夜明けの町を見下ろしながら「奴さん」を口ずさむラストが悲しくて美しかった。