足らんティーノ

殺しの烙印の足らんティーノのネタバレレビュー・内容・結末

殺しの烙印(1967年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

見たことないようなシーンの面白さ。

ツィゴイネルワイゼンのように完成されてはいないが、荒削りな鈴木清順の世界観が凝縮されている。

デフォルメされた癖の強いキャラクター。
感情がピーキーで色情狂のような甲高い声の妻。
メンヘラという言葉もない時代の、謎の多いメンヘラな女。
飯のにおいが好きな絶倫の殺し屋。

蝶が銃口に止まって標的を撃ち誤る。
「神様みたいに軽いヤツが銃の先に止まったんだ。それだけだ」

リングの上で「No.1は俺だー」と何度も叫びながら撃たれ、そして倒れる、あのラストシーンの何とも言えないシュールが、鈴木清順の独特な世界観。

2023-229
足らんティーノ

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