Honami

晩春のHonamiのレビュー・感想・評価

晩春(1949年製作の映画)
5.0
良い〜。人のさがというものを小津映画は教えてくれる…
クスッと笑える会話の数々は、70年前の邦画だとは思えないほど。
笑顔で自転車を漕ぐ原節子はオードリーヘプバーンのよう。まばゆい。「ところが私やきもち焼きよ。」納得の圧倒的なミューズ感。
笠智衆の瞳の光が、感情によって操られているかのようで演技とは思えない。「棒読みに聞こえるのに、その中に常に感情があるように聞こえる。その演技は山は動かない、としか表現できない」と評しているのを読んだけどその通りだなぁと。
そして、東京物語で尾道を見た時と同じように感じる、鎌倉、京都、そして東京の美しさ。なんて魅力的に映っているんだろう。大切にしたい映画が増えて嬉しい。
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