一月ラストは小津作品。
笠智衆さんが観たくていろいろ探していたらタイムリーに原節子さんも出でいたこの作品に。
妻を亡くし娘のノリコと2人で暮らす父は、娘の結婚を案じており、縁談など話を持ってくるがノリコは一向に乗り気にならない。
父は娘を想い、娘は父を想うが故の葛藤を描いた本作品。小津節と呼ぶのでしょうか淡々と物語は進みながらも必要な情景はしっかりと描き、少しずつ親娘愛とそのすれ違いを見せていく。
ラストの父から娘への贈る言葉や娘を嫁に出した後の笠智衆さんの姿にはこれまでの結婚もしていない自分でもグッとくるものがあった。
また茶の湯から始まり日本酒、能に枯山水と日本の美も盛り込まれておりとても風情のある作品でもあった。
親になったらまた必ず観ると決めた。