ミナ

晩春のミナのレビュー・感想・評価

晩春(1949年製作の映画)
3.9
独身の人を周り総出で結婚させようとするのが時代だなあと思った。けど無理にでもこうしないと今みたいにどんどん人ってバラバラになって行くのかな。



お嫁に行ったってこれ以上の楽しさはないと思う。お父さんといることが私には1番幸せなの。お嫁に行ったってこれ以上の幸せがあると思えない。



お前たちはこれからだよ。
これからようやく新しい人生が始まるんだよ。
さたけ君と2人で作り上げていくんだよ。
お父さんには関係のないことなんだ。
それが人間生活の歴史の順序というもの。

そりゃ結婚したって初めから幸せじゃないかもしれないさ。
結婚していきなり幸せになれるという考え方がむしろ間違ってるんだよ。

幸せは、待っているもんじゃなくて、やっぱり自分たちでつくりだすものなんだよ。

結婚することが幸せなんじゃない。新しい夫婦が新しいひとつの人生を作り上げてゆくことに幸せがあるんだよ。

1年かかるか、2年かかるか、5年先か、10年先か、努めて初めて幸せが生まれるんだよ。
それでこそ初めて本当の夫婦になれるんだよ。

お前のお母さんだって初めから幸せじゃなかったんだ。
お母さんよく辛抱してくれた。
お互いに信頼するんだ。お互いに愛情を持つんだ。お前がこれまでお父さんに持ってくれていたようなあったかい心をさたけ君にももつんだ。
そこにお前の本当に新しい幸せが生まれてくるんだよ。

そのうちに今晩こんな話したことがきっと笑い話になるよ。お前ならきっと幸せになれるよ。なるんだよ、幸せに。
ミナ

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