シリーズ三作目の今作は、１と２のいいところをうまく取ってきたような作品となっている。銃撃戦やカーチェイスは２より少なく１より多い。一方で、潜入シーンもカットされている場面があるものの２よりは多い。
さらに比較するなら、単独で活躍した場面が多かった2とは異なり、1のようなチームプレイによるスパイ作戦を見せてくれている。
この辺りはもはや好みだろう。アクション全般が好きな人ならこの作品が一番合っているという人が多いのではないだろうか。
個人的にはスパイアイテムの種類が少なかったのが残念だが、今までのシリーズでも登場してきたアイテムである「変装マスク」と「変声機」の使い方と作り方を見せてくれたところが嬉しかった。設定に具体性を持たせることで考察が捗る、素晴らしい。
ストーリーは謎なところもあるが、気にしなくても楽しめる。「ラビットフット」の正体もさして重要でなはないし、なぜわざわざ頭に埋め込む爆弾を時限式にしたのかなどは考えなくていい。
黒幕の正体にも今回は騙されなかった。マジックと同じで、身構えると分かってしまうのはシリーズの宿命とも言えるのだろう。
総じて、１や２を楽しめた人なら楽しく見ることができるだろう。やっぱりスパイものはいいなと思わせてくれる名作。
