浅野公喜

ピューと吹く!ジャガー THE MOVIEの浅野公喜のレビュー・感想・評価

3.4
ミュージシャン志望の青年、清彦(ピヨ彦)が謎の笛奏者ジャガーと出逢い彼のふえ科に所属してしまうジュン・カナメ主演の漫画原作のコメディ。原作は少年ジャンプでそこそこ読んでました。

あのユルくてシュールな世界観を実写&映画の長さで描くのは相当ハードル高いというか無理がありました。ふえ科存続の為に超高価な珍笛を盗むことを企てるというストーリーは一応有りますが、それを盗む事に成功するもいつの間にか盗まれいつの間にか戻って来てやはりユルい。それだけならまだしもヤクザ二人組メインのバイオレンスや大乱闘が有ったりでかなりミスマッチ。ロボットのハミィはやたらデカいし芸能や音楽業界も描くなら鼻血鼻水を出すつんくパロディのつん子も出して欲しかった所。

ただジュン・カナメがジャガーをちゃんと演じているというのは結構笑え、おぎやはぎのヒロアキ・オギ演じる忍者ラッパーのハマーも滑り具合がらしくてそこそこハマっているし美術館で先に入った強盗と遭遇し苦し紛れにピヨ彦がいきなりリコーダー吹く所、終盤のナイトクラブで客一人一人がライターやフォーク、コップを鳴らしてリズムになりダンスシーンに変わる所はなんか良かった点。ふえ科の部屋に飾られているバッハやベートーヴェンの肖像画に無理矢理笛を吹いている絵を付け足しているのも笑えました。

また、劇中流れるV系バンド、ジュライやナイトクラブのバンド、マイ・タカハシ(昔好きだった人に似てて戸惑う)演じる白川高菜の劇中歌は無駄にクオリティが高いというか良い曲で個人的には音源が欲しい程でこれらの歌に対しては高評価。

ヤクザの一人はまさかのアリヨシだったり美術館員がイモトだったり色んな人が出演してます。
浅野公喜

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