kakko

赤と黒のkakkoのネタバレレビュー・内容・結末

赤と黒(1954年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

「あなた方は私を裁いているのではなく、階級を超えのし上がって行こうとする身分の低い全ての貧しい人間を裁いているのです」。映画の冒頭に法廷でジュリアンが言い放つ場面を持ってきたところは象徴的。
 フランス革命、ナポレオン失脚後の王政復古、1820年代の混乱など、社会背景や風俗を見るのが面白い。
 しかし(昔読んだ)原作の畳みかけるような心理描写から最後の盛り上がりは、筋書きを追う映画ではちょっと無理でした。
 もっともジェラール・フィリップは、後世の彼のためにスタンダールはジュリアン・ソレルを書いたのかと思うほどのハマり役で、ちょっとカッコ良すぎですね。クラシックなイケメンと美女、そして古き良き時代のフランス映画でした。
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