ランボーは圧倒的に1作目が素晴らしいと思う。
1作目で強調されていたベトナム帰還兵の苦悩や悲哀が2作目以降はほぼなくなってしまった。
また2作目以降にはいわゆる「敵」が存在してランボーはその敵と戦うわけだが1作目では厳密には「敵」は存在しない。
敵対してしまう田舎町の保安官も決して悪人ではなく町の人達に好かれている善良な人物。しかし長髪に無精ひげで身なりも清潔とはいいがたいよそ者を町に入れたくなかっただけ。田舎にありがちな排他的反応をとっただけである。しかしランボーの方も命をかけて祖国のために戦ってきたのに帰還してみれば罵倒されまともな職にもつけない理不尽さを感じていたのでつい保安官に歯向かってしまっただけ。どちらが悪いわけではなく始まってしまった戦いというのが1作目だった。
原題が「最初の挑発」というのも納得。
たしかに保安官たちの接し方にも問題はあった。でも対するランボーも自身のグリーンベレースキルで対抗したので負傷者が増えていく。どんどん引くに引けない悪い方向にどんどん進んでしまっただけ。
最後の上官に対するランボーの涙の訴えは涙なくしては観られない名シーンです。
