小学校の先生がある日ニタニタ笑いながら「今日から豚を飼ってもらいます。豚は太らせた後みんなで食べます」と高らかに宣言。
いきなりのサイコパシックな展開はまるで「バトルロワイアル」のようですが、この先生も自身はノープランのまま究極の選択を児童に突きつけます。
可愛がって育てた豚を「食うか」「飼い続けるか」という豚だけに「トン」でも極論を前に、クラスは殺し合いならぬ朝まで生激論を戦わせますが、結論は出ません。
果たして豚の運命は・・・というお話です。
劇中の議論はもちろん映画自体も「殺す側」の論理主導で進みます。
殺される側の豚は発言の機会を与えられません。
当たり前です、豚は話せませんので。
つまりは無理ゲー。
そもそも命題の立て方がすごく変なのです。
その変な問題提起を「生命の大切さ」とか「食育」とかに置き換えているので、非常に居心地の悪い変な感触の映画となっています。
へんちくりんな不条理劇としては楽しめます。
バイオレンスの無い「バトロワ」っすね！！
大人の変な都合で子供も豚も振り回されます。
