すみ

ブタがいた教室のすみのレビュー・感想・評価

ブタがいた教室(2008年製作の映画)
3.7
実話をもとにした映画。
卒業までの1年間、6年2組の生徒は食べることを目的にクラスみんなで豚のPちゃんを飼うことに。
みんなで育てていくうちに愛着が芽生え、下級生に引き継ぐか、食肉センターに送るかで意見は真っ二つに。

このテーマで2時間って長くない?と思いながら見たのだけど、見始めたらあっという間。長く時間が取られているディベートシーンは台本がなく、生徒演じる子役たち一人一人の意見だそう。

食べることが責任だ、下級生に引き継ぐことは問題を先送りにしてるだけ、寿命を全うさせるのが使命だ、食べることと殺すことは同じか、いや、食べることは命を引き継ぐことだ.......
大人の私なんかよりもみんな真剣に、責任を持って議論をしていてかなり見応えがあったし、めちゃめちゃ考えさせられた。

「先生、命の長さは誰が決めるんですか?」
このセリフが刺さったなあ。
欲を言えば最後はセンターに送って終わりではなくて、命をみんなで食べるところまでみたかった。

命をいただくという責任を感じさせることも大切ではあるけれど、小6の生徒たちだけにその重大な決断をさせるのは流石に酷だから、最後の1票が先生の意見によって決まるという展開はとても安心した。
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