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ベニスに死すのiPhoneのレビュー・感想・評価

ベニスに死す(1971年製作の映画)
3.3
本当に内気な人なんだろうな。黒い汗がテカる最後のシーンは、今までで一番受け入れやすかった。ただの愛で、押し付けがましくなくて、遠くから見守ってるだけでも幸せを感じてそうなところ、少し見た目も意識して努力しようとするも、自分の老いをしっかり意識して良い意味で常識に倣うところがすごく好感度が高い。ただ好きになっちゃっただけだもんね。報われてほしい老いたお爺さんの、命懸けの精一杯の最後の恋愛って感じ。片思いでもちゃんと恋愛だと、そう思うし、そう励ましたくなる人。
日常的なチップ文化(今回は勝手に始まるパフォーマンス)やはり違和感だったが、クオリティーは高そう、高いんだろうなと思った。伸びる人はどんどん伸びるのやはり良いな。教育の飛び級制度を思い出した。
映画としては、最後の皮肉めいた終わり方含めて良かったかもしれない。タラタラしてて、日本の溝口健二監督や小津安二郎監督作品を観れない、集中できない人には向かないかもしれない。多分。何が良いって、多分道徳的観念がしっかりしているのと、私的には視姦に入らない程度、愛情に満ちた見守り方と見惚れただけ感が良い。のと、最初から最後まで徹底して変な奇跡も起こらず、年老いた男の恋愛具合をひたすら追っているだけなのが映画として良いのかも。
あとお母さん美人すぎ。タジオまじで盛っていなく人間として綺麗すぎ。
「世界で一番美しい少年」を観てから少なくとも0.2スコア下げた。現場や結果が良くなさすぎると、やはり総合的に劣る。
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