ハイボール君

ベニスに死すのハイボール君のレビュー・感想・評価

ベニスに死す(1971年製作の映画)
4.5
最初の音楽からやられた。個人的に琴というかハープのような音に弱い。
まず辺り一面を見渡すカメラワークが斬新に感じたなー。主人公目線なのか、視聴者をその場に居させるような感覚を与える監督の狙いなのか、なんにせよ上手く引き込まれた。色味も好き。

一変の曇りもない純な恋から愛までに至るプロセスを見て、自分の境遇ややるせなさを表しながらも少年に惹かれていくおじさん素敵。一目惚れって偉大。
そらあんな美少年に微笑まれたらたまらんやろな🙂
当時のコレラの件をモチーフにしているのを見て、現代のコロナの事と被ってしまう。いつの時代も国政ってやつは蟠りの対象なんやな。

様々な葛藤がありながらもようやく最後に2人きりの世界になり報われたようなラストやったな。僕なんかが語り切れないくらい色んなコントラストを描いた美しい終わり方。