YUEL

花の生涯〜梅蘭芳(メイ ラン ファン)〜のYUELのレビュー・感想・評価

3.8
その昔、梅蘭芳京劇団の公演を
見に行った事があって、
数日間、現実に帰って来られないほど
没入感があったのを覚えているので
すごい期待と共に鑑賞。

見る前にレオン・ライ→梅蘭芳…
え?どうなのよ…🤔と思っていたのに、
まず余少群に掴まれる。

こんな人どこにいたの思ったら
本物の漢劇俳優さんだとか。
さすが。

私は一時期、京劇にどハマりし
通い詰めた過去ありなのだけど
正直なところ、舞台降りて
メイクを取ると、オーラを失ってしまう役者さんもいらっしゃるのが事実。

なのに、この余少群さん。
佇まいがまぁめちゃくちゃ美しいの
(ちょっと菅田将暉笑)
何やら実際に学院でも主席級だった…
という事実にもものすごい納得。

ずっと、余少群梅蘭芳で見ていたかった…
…けど、時は流れてしまい
無情にもレオンライ梅蘭芳に😑

いや、レオンライが悪いんじゃないのよ。
メイクを落とした中年以降の姿は
ちょっとそれっぽい。

でも舞台上で2人並ぶと
男形のツィイーちゃんが恐ろしく小顔で
激細体型なもんで、隣の女形レオンが
めっちゃ顔バカデカくて、バランス悪すぎて
画的にちょっと受け入れ難い…。

映画では綺麗に描かれているけど
実際、浮気…まであったんだろうか
調べてみよ。


あとは、全然気づかず
鑑賞後に知った件。
覇王別姫でレスリーの子役だった
綺麗な少年が、なんと今作で!
すっかり大人になっていてビックリ。

しかし、京劇女形に入れ込む金持ちパトロンの図式はもはや鉄板だったのね。
男か女か…演じている本人までも
分からなくなる…そんな特殊な世界の妖艶さに引きずり込まれるのはよく分かる。
今でこそジェンダーフリーな世の中で
綺麗な男も珍しくないんだけど
当時はほぼ表出してなくて
そういった需要も満たしていたんだろう。

ひさしぶりに、
また見よう!と思える作品でした。
YUEL

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