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炎628のヒューのレビュー・感想・評価

炎628(1985年製作の映画)
3.6
白ロシアでのナチスによる凄惨な出来事とそれに翻弄された少年を描く。
ある意味これこそ本当の"戦争映画"か。戦場とは違い、占領地で全く無防備な人たちに対して度々行われる暴力。適度な映像の古さに不協和音、ハエの音にナチスの暴力など決して気持ちの良いものではないものたちが重なり頭の中にこびりつく。そして我々はもちろんであるが、主人公の青年フリョーラもどうしようもなくただ傍観することしか出来ないのが辛い。どこまでも残酷な描写を突きつけてくる。大半のハリウッドのリアルな戦争映画にもエンタメ要素は含まれているように感じるけどそんなことは本作においては一ミリも感じなかったです。
それにフリョーラを始めとする登場人物たちの顔のアップがとにかく怖すぎる。どうやったらこんな迫力のある演技できるんでしょうね…。

よくロシアも今作の製作をOKしたなと思ってしまいました。レンタル等は一切無いため、気になる方はAmazon及びメルカリ等で購入し、是非ご鑑賞ください。
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