まどか

リトル・ミス・サンシャインのまどかのレビュー・感想・評価

5.0
面白いとか暖かいじゃ私にはとても足りない。
もうほんとにすべてが愛おしい映画。

どのワンカットであっても、
画面中に、映る、全てが、愛おしい映画。

・例えばひとつ挙げると、開始20分で
登場するダイナーのシーン。
①メニュー表を6人が同じ様に開いてる絵。
②だらだら喋りながら目を掻く仕草を映す。
③ダイナーの窓の後ろのトラックまで映り込む。
④隣の席のおじいちゃんが映り込む。(監督のお父さん)
⑤朝からアイスクリーム?!!って母の言葉に「でも4ドル以下だよ?」って理由付けて答えれる娘。さらに「そうね、その通り」ってハイハイはありながらも聞き入れる母。
⑥顔のアップ、6人の全体像、店員さん側のカット。この3種類のカットが気持ち良く行ったり来たりする。
⑦息子が父にストローの包み紙を、フーって吹いて飛ばす
、、、、いらん事が多過ぎる。最高に楽しい。😭✨✨

★何より何より、
私が大好きなのは、家族の中の誰ひとり
として、この日で成功した者はいない。
何かを得た者もいない。
逆にみんな何かを失った。
そこが他の映画とは違うところ。
(でも家族のおかげで、、とか
でも失うより大きい物を得た、、とか
そうゆう見方はしないで欲しい。
そんな事を伝えたい訳じゃない。)
きちんと失ったんだ。みんな。

だからリトルミスサンシャイン、この映画があるんだ。

笑って、泣いて、また笑って、また泣く、、
そしてエンドロールの曲を聴きながら
フゥーバー家の一日を一緒に思い出す、、

エンドロールまでで一本の映画だと
思えるのもこれだけ。



・楽しいから笑ってる、
悲しいから悲しいを顔してる
で流せなくて役者さんの表情ひとつひとつをこんなに注目した映画は初めてだった。

・家族みんなの個性が平等に映してあって
それぞれの人生の一場面として見れるし
平等に魅力があって、
ちゃんと観る方も平等に感じれる。
だからリアリティがある。
誰が主役って無いのが良い。
自分の人生の主役は自分。みんな自分の人生を生きてる。

・良いシーンや良い台詞だけで無く、音楽が流れてる中で家族の顔が映るだけなのにグッと来る。

・良い事もあれば悪い事があるのが人生だけど、
自分自身の暮らしでは中々気付けない。
そうですよね、、

・6人の人生を見て客観的に人生の面白さに気付ける。
これだけ非日常の日じゃなくても、
いつも同じ事の繰り返しだと思ってる毎日が
大事にしたら、1日1日が、
大事な毎日になるのかな。
とこの映画を見ると思わされた。

・映画好きな母のおかげで3歳の時から映画が好きでした。
そんな私に映画の奥深さや作品としての面白さ
を教えてくれたのは確実にこの、リトルミスサンシャインです。

・台詞や表情、俳優さんの演技
脚本、音楽、カメラワークが
初めて気になった映画。
初めて画面から温度を感じた映画。
作品として映画を観るようになった
すごく特別な映画です。

・初めて見てから10年以上経った今も、
私のナンバーワン映画です。

あとは車に飛び乗ったあとのポールの笑顔
惚れます笑
海外俳優さんにドキドキする魅力を感じるのもここから始まりました笑
まどか

まどか