うーん
観てる最中はそこまで引き込まれるような出来事はなく淡々としているのだけど
観終わるとそれまでの全てがいいシーンに思えるとてもまとまった映画
バラバラな家族が自然とまとまっていく
嫌味のないリアルな距離の縮まり方が見事に思えた
それぞれが厄介者で、誰にでも起こりうる人生の壁にそれぞれでぶち当たっているが
悲劇の1番の苦しみは自らその渦中にいることだと思わせてくれる映画だった
こんなに近くにいるのに登場人物は理解し合わない
それはいい意味でもあり
それが全てだと思い乗り越えようとしている壁は、案外自分だけが意識しているもので
理解しようとしない隣人のように
自分も一度、近すぎて見えなくなっているものから離れてみればいいのだ
ラストはそこまで大きな衝撃展開はないものの、この"オチ"のために最初からずっと引っ張り続けたストーリーが全て"振り"だと思うとくだらなすぎて声を出して笑えたし、そこに映る真剣な登場人物たちに感激した
画はずっと綺麗な青空が映っているけど
なんだか雨上がりの虹を見たような気分になった
