アツギ

ハンニバル・ライジングのアツギのレビュー・感想・評価

ハンニバル・ライジング(2007年製作の映画)
3.5
レクター博士の過去を知ることにより
彼の人喰いをする理由が明らかになった。 過去に起きた大きな悲しみからまだ心が囚われ続けていて、その悲しみが増幅し復讐と怒りの感情になりレクター博士はずっとずっと怒りを抱えて生きてているんだなと思えた。
それはとても辛い。
ハンニバルーを演じるギャスパーウリエルは見目麗しく狂気と刹那が混じり合い鋭利な刃物の様な鋭い瞳がより恐怖と冷静さを表し本当に怖くて怪演だった。
これから彼の出ている作品を観たいと思って検索したら まさか亡くなっておられたとは……
当時スキーの事故でハリウッド俳優が亡くなったのは知っていたけれど まさかまさかこの俳優さんだったなんて。
若く美しく才能があり これからの人生だったのに……惜しいです。もっと彼の演技を観たかったです。

コン・リー演じる叔母は言葉少なく多くを語りはしないけれどハンニバルに寄り添う様が心の拠り所になっていてそれでいて視線を交わす時のあの空気感が濃密で2人の結び付きが深くて妖艶。
とても美しい『間』に私は釘付けになった。
コン・リーってあの目や眉が本当に切なげで美しい。

サスペンスは恐怖と狂気の間に人を美しく見せる空気が漂う といつも思うのです。

ただ 日本文化が少し雑に描かれているのは残念に思えてしまいます💧
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