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恋多き女のnagashingのレビュー・感想・評価

恋多き女(1956年製作の映画)
3.0
扉を利用したドタバタ追いかけっこの錯綜に、鮮やかで華やかな衣装と色づかい。『ゲームの規則』と『フレンチ・カンカン』のいいトコどりといった趣きだが、不思議とあまりおもしろくならない。過剰な物量が躁的に躍動する祝祭的時空間のなかにあって、次々と男を出世へ導くことに無私の情熱を捧げるバーグマンの異常な女神性になにか虚無的なものを感じてしまう。最高にバカバカしくてほほえましい終盤の展開は、国民性の自己擁護としてはかなりクレバー。
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