男はくらいよ監督さそり

恋多き女の男はくらいよ監督さそりのレビュー・感想・評価

恋多き女(1956年製作の映画)
2.5
躁映画。流石にルノワールの息子だけあって、美術と色彩は完璧なジャンルノワール!
イングリッドバーグマン、ジャンマレーも美しく、オールセットが信じられないスケール。
しかしストーリーが全く面白くない!登場人物が全員色狂いで不愉快だ。それも貴族の話だから共感も無い。唯一旅芸人の存在は良かった。
これがフランスだ!と言ってしまえば仕方ないんだけど、一貫してマルクスブラザースのような無秩序、シェイクスピアの真夏の夜の夢のような人物の入れ替わり立ち替わり、不道徳を描くルノワールの姿勢は好き嫌い別れるだろう。
ハワードホークスのようなスクリューボールコメディを目指したのだろうがドタバタしてスマートじゃない。田舎のドサ芝居みたいだ。
映画というより演劇。
同じルノワールでも獣人、素晴らしき放浪者、大いなる幻影はストーリーが面白いから役者が生かされてる。