とーっても普通なんです
普通すぎて自分たちの経験では忘れかけている
そんな学生時代の淡い思い出
それを世之介は思い出させてくれる
そんな映画です
舞台は1987年
街並みはもちろんディティールにこだわって
その時代を思い起こさせてくれる努力がひしひしと伝わってきます
それは、懐かしく思う人もいれば、斬新に思う人もいる
でもそこにいる人たちはこの現代も大して変わらない大学生たち
サークルやバイト、友達に、恋
いつの時代も変わることのない、いわゆる「青春」ってやつを
描きたいというのがとてもよく表現されています
青春ものというと、いかにも熱血な感じで暑苦しそうですが、
それはこの世之介のどこか不器用で
それでも真っ直ぐなキャラクターのおかげか
全体的に優しくユーモアに富んでいるのが特徴的
それは世之介を演じた高良クンだけじゃなく
演者さんが自然体でこの作品と向き合えたからじゃないかと
アドリブなんだろうけどアドリブに見えないのは
等身大の彼らが試行錯誤して創り出した結果なのでしょう
上映160分という時間は
間延び感、というよりまったり感?が拭えないところはありますが、
見終わった後には
ちょっとした灯りが胸に灯るんじゃないでしょうか