オーウェン

秘密と嘘のオーウェンのレビュー・感想・評価

秘密と嘘(1996年製作の映画)
4.0
いくら即興演出を好んでいるとはいえ、10分近くの長回しなどマイク・リーの好むスタイルが家族の問題にはピタリと嵌る。

娘と暮らす中年の母親シンシアにはある秘密が。
それは若いころの情事で出産して生き別れたホーテンスが。
そしてそのホーテンスが自分を探して連絡を取って来た。

白人一家に生き別れた黒人の女性。
後半家族がそろう、この構図が非常に無機質である。
表面上は仲良さげだが、本音を出すと家族の不和が飛び出してくる。

驚くのは残り10分から会話によって再生を導こうとした構成。
これは意外であり、家族の在り方を秘密と嘘と題したことにも充分納得がいく。
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