たかちゃん

シシリーの黒い霧のたかちゃんのレビュー・感想・評価

シシリーの黒い霧(1962年製作の映画)
3.9
フランチェスコ・ロージがサルヴァトーレ・ジュリア―ノの怪死から、シチリアのマフィア組織を暴こうとした野心作。ロージは『真実の瞬間』、『黒い砂漠』と、常に政治、社会の不合理、不条理さに迫ろうとする。そrでいて、娯楽性も備えた、骨格のしっかりしたパワフルな作品にしている。本作は、日本ではATG配給で、完成からかなり遅れての公開であった。それからロージ作品が公開されるようになったと記憶する。シチリアの闇をロージは描いたが、ストローブ=ユイレは『シチリア!』で故郷愛、そこで暮らす人々を描いた。こちらは静かで美しい名作であった。
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