りょーこ

イン・マイ・スキン 人には言えない、私が本当にしたいことのりょーこのレビュー・感想・評価

5.0
おぉぉぉぉ……
これは凄いもんを観た

最初は離人症とか強迫性障害、身体完全同一性障害かと思ったけれど。
違うな……なんだろう?

圧倒されて釘付けになってしまった。



仕事も恋も上手く行っているように見える女性エステル。

が、ある日パーティ会場の庭で大怪我をしてから生活は一変してしまう。

痛みを感じない
この皮膚はなんだ

突く
切る
噛みちぎる

だけど分からない
止められない
恍惚

こうしてエステルは自分の身体にのめり込んでいき……



特典の監督インタビューから~

テーマは、
"自分と身体との違和感、そしてその距離感"
"衝動と闘い、自分を確認していく"
とのこと。

ただの自傷行為ではないんですよね。
皮膚を肉を血を感じて保存して。
まさに確認作業。

理解不能という意見もあるけれど、私はこれ分かる気がする。
抜けた歯を保存しておくのと似てない?
いや似てないけど近いと思う。

日焼けして剥けた皮膚とか、ちょっと取っておいたりするし。
滅茶苦茶デカく剥けたカサブタとか思わず見惚れるし。
なんかあとから見たくなるし。

が、問題は何処で留まるか、ですよね。

今作ラストまで行ってしまったら、まずは入院して、なんなら拘束も必要かもしれない。

でも本人は望んでいないしな。
決定的な所には踏み込まなそうだし。
事故は起こり得るけれど。

処置、看護の難しい症状ですね。

うむ、凄い作品だった。
りょーこ

りょーこ