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REM レムのbackpackerのレビュー・感想・評価

REM レム(2000年製作の映画)
4.0
年末映画レビュー第3弾、カット回数は608回(深夜に見て集中力が無かったので、ミス多め……orz)レビュー777本目がこれか……(´-ω-`)
この映画をレビューするの、3度目です笑
Filmarksユーザーの皆様は、どなた様も大なり小なり映画に一家言あると思います。オススメ映画も十人十色。アクション、ヒューマンドラマ、サスペンス、SF、ホラー、恋愛、スプラッタ、ドキュメンタリー、戦争、アニメ、ゾンビ、アドベンチャーetc.

……では、不気味な映画のオススメは?

これも数多くあると思いますが、私のオススメは本作『REM』です。気味の悪い映画や後味の最悪な映画は多々ありますが、個人的に印象深いのがこれです。

【あらすじ】
ある晩、帰宅しない妻イブを心配し、大学教授の男エド・サクソンは眠れぬ夜を過ごしていた。
心配の余り方々に電話をするが、朝になっても帰らない。ついに警察へ連絡するが、捜索は行方不明から72時間たたねば行われない。
増し続ける不安の為、エドは規定摂取量を越える睡眠薬を飲むが、眠りは全く訪れない。
暫く後、刑事のダームが家を訪れ、事件性有りとして捜査を始める。

解消されない不安がエドを蝕む中、妻の浮気相手が突如襲来し、したたかに殴られる。
怒りに燃え、精神疲労の極致へ至りつつあるエド。

さらなる不安と続く不眠のため、時間と現実の感覚を喪失していた彼は、チェストの下に何かが落ちているのを見つける。
ホコリと一緒に出てきた物。それは、人間の指であった……。

不安、不安、ただただ不安。
幻覚、幻覚、襲い来る幻覚。
彼の心内は不安一色に塗り潰されて、激しい幻覚に現実から心身が遊離していきます。その不安がどこから来る何なのかと言うのも、重要な点です。
静かな映画ながら、音楽、クローズアップ、度重なる水関連の描写も不安感を煽り、何とも薄気味悪い。
面白かったのは、不眠症の感覚を時間を消し飛ばして表現するところ。カットせずカメラを回しているのに、時間が大きく進んでいる。安直に思えますが、これはわかりやすくて真似しやすいやり方です。
多種多様な幻覚が、本当に幻覚なのか、はたまた現実なのか、見てるこちらすらわからなくなるのも面白いです。実に気味が悪い。

切断され芋虫のように這う指、つまるトイレとバスタブ、水漏れする配管、窓越しに見える隣家、奏でられるピアノ。幻覚幻聴のオンパレード。
強迫観念に突き動かされる主人公の青ざめた表情も不気味。

最恐のクレイジー幻覚は、バスタブ一杯の巨大な赤ん坊の幻覚。異常な狂気を感じます。あの赤ん坊の幻覚考えた人は、どこか気が触れてるんじゃないかと思えます。


こんな映画を年末にレビューするのも気が引けましたが、この映画をもっと多くの方に知ってほしい!という欲が沸きまして、投稿させていただきます。
見るなら夜に!お一人で!
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