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ガメラ3 邪神<イリス>覚醒のArts0001のレビュー・感想・評価

4.0
溢れ出る90年代感が愛おしい

何が90年代感だと言われたら表現が難しいところがありますが。同年代の作品を比べてみると。平成ガメラ3部作、そして平成ゴジラシリーズ、または学校の怪談シリーズにあるようなCGの感じがまずは90年代っぽい。

加えていずれも子役が絡むシーンに前田愛か前田亜季がいた気がする(笑)

というのが雑多な90年代感なのだけど。
この当時のワクワクするような特撮映画の乱れ打ちが90年代感を作っていったように感じる。

今の時代と合わなくなったのかもしれないが、アニメではなく、実写だったことの特徴としては没入感があったと思う。どうしても巨大生物を自分視点で見る作品というのは、作品に陶酔する。それが子供視点で描かれているとなると、同年代の子供達としてはなおさらだろう。

さて、前置きが長くなりましたが、本作はというとそんな90年代末期のエモーションが爆発した一本と言える。
暗い過去を持つ少女、封印された怪物、想いを寄せる少年、暗躍する美女、難しいことを言うネクラ、崩れ落ちる街。。。

90年代を代表する作品としてどうしてもエヴァンゲリオンの影がちらついてくる。

俺たちが好きだった90年代論に終始してしまったけど作品としての良さもしっかりある。
確かな特撮技術。そして、ガメラに悪役としての役割を背負わせたところ。
単純な善悪の対立で話を終わらせるのは90年代っぽくない。

そんな俺たちの時代もイリスとともに爆発四散して十数年間。
帰ってきたシンゴジラにかける期待。
ここでやるしかないでしょ、ゴジラVSガメラ

単純な善悪ではなく、地球を滅ぼすのはゴジラか、人類か、地球を守ろうとするガメラはどちらにつくのか。そんな三すくみの作品展開を期待しつつ、前田愛と前田亜季がでてくれば後は何もいうことはない。
5回観にいくんで、お願いします。
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