チッコーネ

黒い肖像のチッコーネのレビュー・感想・評価

黒い肖像(1960年製作の映画)
2.7
キャラ立ちが鮮やかで熟しきった2人の俳優を中心に回る、犯罪メロドラマ。
もともとはシンプルだった話を女心が複雑にする、という脚本はよく練られている。

エリザベス・テイラー同様、体臭まで匂ってきそうなラナ・ターナーの、濃厚な存在感はやはり特筆もの(ビヨンセそっくり)。

時折ロケ場面が挿入されるが、この時代のこテの作品だと意外な感じがする。
日本庭園は特に印象的だったが、ほかにもチャイニーズ・レストランのセット、そして極めつけはアナ・メイ・ウォンの登場と、音楽含め要所にエイジアンな隠し味あり。
アナには年老いてなお凛とした雰囲気があり、チョイ役にしてはかなり出番も多い。
また若きジョン・サクソンの姿も確認できる。