kojikoji

黒い肖像のkojikojiのレビュー・感想・評価

黒い肖像(1960年製作の映画)
3.5
 主治医デビィッド(アンソニー・クイン)と共謀し、海運業を営む夫を殺す美しい妻シェイラ(ラナ・ターナー)。それは完全犯罪と思われたが、彼女のもとには謎の脅迫状が届きはじめる......。

 刑事コロンボ(古畑任三郎では?との意見もいただきましたが、そうとも言えます)路線のサスペンス。
 犯人は初めから分かっている。完全犯罪が次第に綻ぶのを観客はドキドキしながら観るという例のパターンだ。完全犯罪を目指している割には犯人の用意周到さがなく、共謀者は弱気で泣き喚き、観客にはボロボロの完全犯罪が与えられているようなもの。最初からこりゃあダメだと思ってしまう残念な脚本。
ただ見どころは豪華?キャストだ。
⚫︎アンソニー・クイン。若々しい彼の臭い演技を堪能。
⚫︎ラナ・ターナー 初めて彼女の映画を観た。名前は昔から知ってるが、こんなおばさんだったんだ。
⚫︎サンドラ・ディー 避暑地の出来事が大ヒット。そのイメージが強すぎて、その後の作品に恵まれず、鳴かず飛ばずで女優人生を終えたと聞いていた。この作品は「避暑地の出来事」の翌年制作。もうすでに、あの輝きはない。
でも避暑地の出来事以外で彼女を見れたのはレアかもしれない。それで評価を0.1アップし、3.4を3.5にした。

1960年制作だから、刑事コロンボ制作の8年前の作品。脚本のチャチさ、音楽の古いめかしさ、この8年が如何に大きいかよく分かる。もちろんラストはちゃんと捻りはある。

🟢レンタルしてまで観る映画ではありません。

#1380 2023年414本目
1960年 アメリカ🇺🇸映画
監督: マイケル・ゴードン
配給: ユニバーサル・ピクチャーズ
原作者: ベン・ロバーツ、 アイヴァン・ゴフ
映画脚本: ベン・ロバーツ、 アイヴァン・ゴフ
kojikoji

kojikoji