記録
演出は淡白だし、全体的にダラダラしていて出来が良い映画とは言えないのかもしれない。しかしそれゆえに、ニヒルな雰囲気、当時のアメリカの空気が濃縮されていた。ニューシネマにモンテ・ヘルマンのアート性が加わったかなりの異色作で、伝説的作品でもある。
唸るエンジン音、長い長い道、どれもこれも虚しい。モンテ・ヘルマンは空間の描写に長けてるなぁと思う、広いんだけど狭く感じる。
1歩引いた視点から撮ってるんだろうなぁ、その眼差しには最早冷たさすら感じる。物語性も、主題もほとんど虚無に近く、進みも戻りもしない。これこそが本当のクールなのかもしれない。
2024,125本目 5/13 DVD