えいがたろう

ヴァージン・スーサイズのえいがたろうのネタバレレビュー・内容・結末

ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

終わりが見えない、無意味なものの蓄積からくる退屈によって殺される物語。

舞台は1970年代で、1999年公開。想像するよりもよりきつい縛りだったのだろうか。食事前の祈りのシーンをあえて入れた理由として。映倫対策なのか?よくわからない。

モヤっとした理由は、悲劇はどれも教訓的ではあるが、このテーマで語り手の形式だと説教くさく感じたから。(映画がというよりきっと原作が好みじゃない。)周囲を取り巻く人と同様、語り手になった男の子(著者や監督)も、愛していると言う割に、観察者の域をでていない。だれも彼女たちの気持ちを経験しようとする努力がない。

この親のような人がこれを観ても、その人が実生活で変わることはないだろうし(映画1本で40~50年の生き方を変えられると考えるのはポジティブすぎると思うから)、似た環境の子供の背中を押すような映画でもない。

最後の年齢は関係はないというあたりも、退屈によって殺される話ならたしかにそうだが、好みじゃない。歪んだ言い方をすれば、こんな不幸な娘たちがいたから、あなたたちは気を付けなさいよ、ということか。なんて愛のない言葉か。

原作がある作品だが、子供が自殺を選ばない映画であって欲しかった。これだと私は、学校の先生の(説教くさくてその場で消去する)話のように、右から左に聞き流しそうになる。