けーな

遥か群衆を離れてのけーなのレビュー・感想・評価

遥か群衆を離れて(1967年製作の映画)
3.4
19世紀のイギリスの文豪、トーマス・ハーディが執筆した文学作品を映画化したもの。トーマス・ハーディの「テス」は、まだ観ていないが、「日蔭のふたり」(日陰者ジュード)は、観たことがあり、かなり鬱々とした話で、トラウマになりそうなくらい衝撃的だったので、今作も、暗くて、衝撃的な結末になるのかと身構えて観ていたが、そこまで鬱々とした話では、なかった。

イギリス南部の農園を舞台に、叔父から譲り受けた農場を切り盛りすることになった娘が、主人公。3人の男からプロポーズされ、色んなことが起きるのだけれど、これを言っちゃおしまいだが、ラスト2分の決断を最初からしていれば、良かったのにねと、思ってしまう。

170分の映画で、途中でIntermission(休憩)を挟む。

最初の、犬が崖に羊を追いやるシーンは、驚愕だった。イギリスの田園風景の牧歌的な雰囲気を味わえるところは、良かった。主に、イングランドのドーセット州で撮影されたのだそう。海岸のシーンが、素敵で、小さなお家みたいな形をして、下に車輪がついている物が、海岸にいくつも置かれていたのが、可愛らしかったのだけれども、あれは、何なのだろう?更衣室⁉︎トイレ⁈

プレイボーイのトロイ役が、若かりし頃のテレンス・スタンプだったから、びっくりした。「イギリスから来た男」を最近、観たばかりだったので。今は、渋いお爺さんになってるけど、若い頃、こんなだったんだと、驚いた。

1967年の映画だけれども、古さを感じなかった。2015年に、キャリー・マリガンとマティアス・スーナールツで、リメイクされている。その2人は、好きな俳優さんなので、そちらの方も、是非、観てみたい。
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