Yukiko

遥か群衆を離れてのYukikoのレビュー・感想・評価

遥か群衆を離れて(1967年製作の映画)
3.9
2020年5月28日    NHKBS放送
『遥か群衆を離れて』  1967年イギリス制作
監督、ジョン・シュレシンジャー。
この監督さんは1969年制作の『真夜中のカーボーイ』
でアカデミー賞作品賞と監督賞を受賞している。
この監督さんでダスティン・ホフマンさん主演の
『マラソン・マン』も有名だ。

19世紀。イングランド西部の田舎。
バスシェバ(ジュリー・クリスティ)は頭脳明晰、容姿端麗
の活動的な女性だ。
羊飼いのガブリエル(アラン・ベイツ)から求婚されるが
断る。
叔父から農場を相続したバスシェバは自分で経営しようと
する。そして、ガブリエルを雇う。
近くに住む地主のボールドウッド(ピーター・フィンチ)
からも求婚される。が、すぐには返事を出さず、じらす。
そこへ騎兵部隊の士官トロイ(テレンス・スタンプ)が現れ、
バスシェバは夢中になる。


恋の四角関係、五角関係の話。
だけど、本当に大事なのは何?と問いかける。
お金?言葉巧みのカッコいい人?
それともお金も名誉もないけれど働き者の誠実な人?

若い頃は容姿に目が向き、生活の苦労を知るとお金が
あったらな~と思ってしまうけれど。

自分よりも下に位置する人は見下したりもするよね。
私、この程度じゃないわ。
もっと価値ある人と結婚すべきよって。

しかし……
健康で働き者で誠実な人、プラス生活力のある人、
いいですね💛
そんな人、どこかにいませんか?
……いやいや、違う、そうじゃない!
相手に求めるんじゃなくて、相手の不足している
所を、自分が補って支えてあげる……という考え方、
誰しも100%の人はいないわけだから、助け合って
支え合って、それを互いに出来るのがパートナー。


トロイがバスシェバの前で剣舞を見せるシーンが有名らしい。
観ていて怖かったけれど。
私だったら、「何やってんのよ!怖いわ」と言って、さっさと
その場を立ち去るけれど。
バスシェバはずっといた。
それだけトロイのことを信頼していたのね。
好きだからなのね。
本当に好きならば、相手に対して誠実に、気持ち一貫
して何があっても好きを貫くと良いと思うのだけど。
バスシェバがフラフラするからトラブルが起きる。
でも、それがまた人生、山あり谷ありだね。
そういうことを経験して、何が大事か分かるように
なるのよね。


元のタイトルは「Far from the Madding Crowd」
意味は「俗世間の煩わしいことから遠く離れて」
トマス・ハーディーさんの小説を原作としている。

2時間50分の映画。
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