こしあん

ゾンビーノのこしあんのレビュー・感想・評価

ゾンビーノ(2006年製作の映画)
3.7
ゾンビと人間の共存。これは、ロメロ先生が目指した理想郷ではないでしょうか?

レトロな時代設定と、ポップな色使いや音楽、ファッションがかわいいです。
のんきな雰囲気のなかで繰り広げられる、少年とゾンビのハートウォーミング・ストーリーかと思いきや、シニカルでブラックなスパイスがかなり効いてます。
こういうの、嫌いじゃないです😁

いろいろあったけど、いい感じに「めでたしめでたし」になって、最後笑っちゃったけど、よくよく考えたら、そもそもロビンソン一家のせいで町がパニックになるので、それもどうなん?って思ったり……。
そんな、アンビバレントな心理状態になり、倫理観が混乱してしまった😮

もしや、ゾンビコメディと見せかけて、そういった家族の愛情や人間関係に対する鋭い問題提起なのか⁉️……なんて、そんな大マジメに考える作品じゃないです😅

この映画の世界では、死後、ゾンビとなって使用人やペットのように生きるか、完全にクビを切って埋葬されるか選べるのだけど、どっちがいいんだろうって真剣に考えちゃいました😅
ちょっとした意思疎通ができるならゾンビでもいいよね。でも首輪が誤作動おこして野生の本能が出ちゃうとヤバいんだよなぁ。そんな堂々巡りで、まだ答えは出ません……。

あっ、やっぱり、なんだかんだいろいろ考えちゃってますね。ただのゾンビコメディじゃないですね、コレ。分断された現代社会への風刺でもあるし。
なにげにスゴイかも😁

月夜に照らされてシルエットになるとか、わりと残虐なシーンはちゃんと見せないような工夫がされていて、そこに感動しました🤣
こしあん

こしあん