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リメンバー・ミーのVのレビュー・感想・評価

リメンバー・ミー(2010年製作の映画)
3.0
今週は心に余裕があるスケジュールのため、久々に夜映画を観ようと思いNetflixを漁る。浮かれた話よりもどっしり重い話でどっぷりのめり込めるような映画をと探していたところ、良さげなのが出てきたため2夜に分けて視聴。

最後の日にちが出てくるまでそれに因んだ映画だとは知らなかった。後半は悲壮感漂う音楽がずっと付き纏い、カメラの焦点もおかしくなる。登場人物と視聴側との距離が遠くなり、一気に置いてかれる。だから、全く消化しきれなかった。様々な要素が絡み合っていたことは、リアルさを助長した一方で、掴みどころのない映画となってしまったよう。でもそれが狙いなのかも。いやそうと思いたい。その理由までは眠すぎて考えられない。良くも悪くも消化しきれない作品でした、おやすみなさい。

追記
一人一人のキャラや、その裏にある性格、バックグラウンド、置かれた環境などが一人残らずクセありの登場人物達でした。大抵の映画は一部が癖あり人物で(大抵主人公)、その人を、特徴のないキャラ人物が支えたり助けたりしてストーリーが進むことが多い気がするのですが、この映画は違う。全員それぞれが分かりやすく何かに苦しんでました。その点が、リアルで新鮮だったかなと思います。しかも、ほとんどの登場人物の苦しみが解決せずうやむやなまま終わる。描写だけで終わってる。

自分にしか分からない苦しみや言語化できない恐怖を抱えながら生きる時間が、私の場合は社会人になってから急に増えました。その心を緩和できる手段はいくつか見つけたけれど、そのうちの一つに不安や恐怖を一般化するって手段があります。敢えて、自分の悩みを周りの人も抱えてる悩みの枠組みに割り当ててみる。嫌だけど。この映画の世界みたいに、もっと悩みが表に出るような社会の中で生きたい。それは、人に対して程よく無関心で距離のあることを否定されない社会。同調を押し付けない社会。個々の幸せを最優先する人を非難しない社会。総じて言うと、自分と異なる考えを持った人のことを決して否定せず尊重する社会。社会となると規模がデカすぎるから、とりあえずそんな考えの会社で働きたい。
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