河

Holeの河のレビュー・感想・評価

Hole(1998年製作の映画)
4.0
大雨が降り止まないことが大元の原因となって、ゴキブリが繁殖してゴキブリを媒体とする感染症が流行していて、水道管が機能しなくなって水道水は細菌まみれになっていて、建物は腐敗する形で崩壊してきたいて、人間は感染症にかかると暗く湿った場所でゴキブリやナメクジのような動きで暮らすようになるっていう、水が人間含む世界全体を侵食して変容させていってるような状況 そこで孤独に暮らしてる男女の話

男女間で基本的にコミュニケーションは成立せずに、2人が出会うというよりは穴や音や漏れを通して互いに一方的に侵食しあってくような何か液体的な官能さと、カラッと踏み出せないようなじめっとした孤独を感じる だからこそ最後に2人がちゃんと出会うっていう飛躍に映画的な良さがあった 女性が穴も水も受ける側でっていう、比喩的なミュージカル対して現実のシーンが置かれてるように見えるけど、どちらも同じく比喩的な映像だったことに気づいた
河