なるほど....
これは何とも言い難い感じですな
相変わらず構図や空間作りは最高で、特に今回の"穴"というのは、2つの大きな空間を強引につなぐ小空間(しかもそれは空間としては表現されていない)であり、光や音、殺虫剤の煙そして匂い(という本来は映画では伝わりにくいが、確かに空間には存在し共有しているもの)までもがその穴によって2つの部屋をぶちぬいた大きな空間の中で表現されている(穴から出てくる煙やほぼ同時になるやかんの沸騰している音など)。
ここに、奥行きある空間を好む(ように見える)ツァイ・ミンリャンの真骨頂があらわれているのではないだろうか。
一方のストーリーはあんまり好きじゃなかった....
第一展開がよくわからないし、そういう筋にする必要があるのかも疑わしい。
ミュージカルパートもとても良いのだが、あとひとつ何かが足りないような気もする。
とにかく台湾熱にはかかりたくないことは確かである。
