ぬ

シザーハンズのぬのレビュー・感想・評価

シザーハンズ(1990年製作の映画)
3.4
もう4,5回観てるし、リバイバル上映でも映画館でみたのに「こんな話だっけ?」と思った。(それぞれのシーンが断片的に強く記憶に残ってるけどお話自体はぼんやりとしか記憶してない)
古事記みたいな神話みたいな話ですね。(雑なくくり)

冷静に考えて、徹頭徹尾理不尽つぅか不条理つぅか、「それでいいんか?いや、よくねぇだろ?」となるけど、まぁそれでいいんだよ、そんなもんだよ御伽噺だもんね、そうだよね…(強引納得)
正直なところお話としては「は?」っていう感じで、ティム・バートンのやりたいビジュアルとやりたい設定とやりたいシーンを繋いで作ったという感じ。まぁそれがおもろいんだが。
とにかく音楽とビジュアルと設定の勝利!こまけぇことは気にしない!そもそもティム・バートン作品を観るにあたり、細かい部分まで腑に落ちるようなお話を求めてないというか期待してないのでガッカリはあまりなかった。
(そう思ったら、『ティム・バートンのダンボ』はなかなか細かい部分まで気にされてたな、それと引き換えにティム・バートンのお家芸的な部分はかなり控えめだったけど)

ウィノナ・ライダー(がやってる役)の男の趣味悪すぎるんだが、あんなもんか?彼氏ろくでなさすぎん?
あとジョニー・デップ、『ギルバート・グレイプ』の中でも暇を持て余した主婦に迫られてたよな…と思い出した。
この作品に出てくる恋愛要素のほぼ全てに言えるんだけど、「なんでそいつのこと好きなの…?」ってかんじなので、そこんところちゃんと理由付けされてたらもっと話に深みを感じたかもしれん。
(ティムバは恋に落ちるのに理由なんていらない派なのか?)
シザーハンズがあの女の子を好きになるのだって、ほぼ一目惚れみたいなかんじだけど、それにしても、たとえば一人で孤独に生活してたときに心の拠り所として繰り返し見ていた映画や読んでいた小説の登場人物に似ていた…とか、そういう要素があったらもっとなんか腑に落ちるくない?
シザーハンズのような癖のある存在が「美人だから」だけで異性を好きになるってのもなんか解釈違いつぅか、そもそも女性キャラの内面の描き方うっすいなぁってかんじ。

タイトルのとおり、手がハサミであるというのがミソなんだけど、手の先の部分を泡立て器とかに付け替え可能な仕様にしとけばよかったのにね、と思った。
工場にいろんな装着あった中でなんでハサミのやつにだけ命与えようと思ったんだよ、方向性おかしいんだよ。(とはいえ、そうじゃなくちゃお話にならないのだが)

ティム・バートンの実写映画の中では好きな方とはいえ、やはりアニメーションのほうが好きかな〜
ぬ