とり

シザーハンズのとりのレビュー・感想・評価

シザーハンズ(1990年製作の映画)
4.0
確か初見は劇場だったような気がします。昔すぎて記憶が。
知人がDVDを貸してくれたので久しぶりに鑑賞。メイキングが楽しめた。
ジョニー・デップめっちゃ若い。
本編では特殊メイクで素顔が見えてないから、メイキングでインタビューに答える彼の青臭さ加減に笑ってしまった。
いかに当時アイドル路線で売れてたかがわかる映像でした。
もろ童話的な映像とストーリー、パンク的風貌のジョニー扮するハサミ男が超イケメンに見えて仕方なかったあの頃。
パステル調のおとぎ話まんまの住宅地も新鮮でした。
どうやら映画用セットではなく実在の住宅地という話を聞いてビックリ。
そのピンクやグリーンの可愛らしい住宅地のちょっと向こう側に、暗雲垂れ込める古城がおどろおどろしくそびえ立ってる画がいいんですよね。
今の技術だともっと自然で本物のように見える合成映像になると思うけど、当時はまだ本物と偽物の見極めがつく時代でした。
それがかえって良い味を醸し出してるというか、いかにも取ってつけた感がこの映画ではよく似合ってました。
絵的なものでいうと、エドワード初登場シーンも凄く好き。
暗がりからぎこちない動きで少しずつ現れるところ。
ハサミの手の影がすでにおどおどしていて、古典的なモンスター映画を彷彿とさせます。
そもそもからしてフランケンシュタインの現代版リメイクとも言えますね。
そしてヒロインのウィノナ・ライダー。可憐で可愛いですね。
デップがウィノナ命(英語でどういう綴りかは知らない)とタトゥーを入れてたのも、若気の至りエピソードとして微笑ましい。
個人的にヒロインはウィノナより母役ダイアン・ウィーストってことにしたい。
若さと可愛さではウィノナ圧勝だけど、演技力とキャラ設定では母強し。
エドワードとからむエピソードも母ちゃんとの方が圧倒的に面白い。
そして地味ながら父もいい味。アラン・アーキンは自分なりの解釈で役作りをするのがめちゃめちゃ上手いと思う。
そういえば今でこそあれこれバラエティに富んでるけど、冒頭のFOXロゴに初めて雪を降らせた映画ってことでも当時話題になりました。
マンガ的な笑いの要素もたっぷりあるし、余韻が残るラストも素敵です。
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