テオブロマ

シザーハンズのテオブロマのレビュー・感想・評価

シザーハンズ(1990年製作の映画)
3.3
若いジョニー・デップが堪能できる切ないダークファンタジー。人造人間のエドワードはほとんどずっと無表情だけど、目は口ほどに物を言うとはまさにこのこと。テレビ越しにこちらを見つめるシーンがとても印象的だった。カラフルな村人達と違って、エドワードはゴシック世界からそのまま抜け出てきたみたいにモノクロ。ハサミの手も相まってとても冷たそうな印象を受けるけど、心はとても温かいというギャップがまたいい。

アメリカ映画に出てくる女の子が最初に付き合ってる彼氏って何で揃いも揃って皆ダメ男なんだろう?謎過ぎる。エドワードが純粋過ぎて観てて辛く、何でもいいから幸せになって欲しいと願わずにはいられない。勝手にチヤホヤされて手のひら返されて、最終的に追われるようになっても人間には一切危害を加えようとしない(一部例外あり)のがもう…。

エンディングの後もエドワードは1人で生き続けて、自分以外は誰もいないお屋敷を綺麗に剪定して、幸せだった頃の記憶を反芻しながら雪を降らせるんだろうな。

ちょっと笑える切ない映画が観たいときにおすすめ。
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