東京上空いらっしゃいませのなかよしのネタバレレビュー・内容・結末

なんで泣いたんだろう。訳が分からないまま泣いていた。『帰れない二人』を歌い出したあのラスト、トロンボーンで少し彼女の背中を押した時、この宴が永遠に続けば良いと思った。それは中井貴一だってそうだったのだろう。「このままいこう、ずっと。真っ直ぐいこう」と車のハンドルを握り直すのだが、そこは’始まりは終わりの始まり’、唐突に別れが来る。時折、歪な形をしていても胸に深く滲み入る映画がある。本作がその一つであったことは間違いない。