フランス特殊部隊視点のエールフランス8969便ハイジャック事件。
その事件を寡聞にして知らなかったんだけど、もし成功してたら旅客機ごとパリ・エッフェル塔に突っ込もうとしていたという、プレ911みたいな事件。
犠牲を伴うフランス特殊部隊の活躍で未然に防いだことで、事件自体が有名にならず、再発防止の対策がとられることもなく、また、テロ活動の経験値を稼がれてしまったということみたい。
この映画ではフランス視点限定になっているため、フランスとアルジェリアは仲が悪いのではないかとか、アルジェリアはアラブつながりで活動家たちと通じているんじゃないかと疑ってしまう展開。
ぐぐると史実ではもちろんそんなことなくって、アルジェリアはアルジェリアでベストを尽くしているのだった。
アルジェリアの特殊部隊「ニンジャ（Ninja）」を使って突入しようとしていたのを、フランスが引き止めたとのことなんだけど、この映画ではノータッチ。
ニンジャを引きとめておいて自分ちの特殊部隊を送り込むという自家撞着を、なかったことにして解決している。
その代わり、野心あふれる外務省の若手女性を登場させてる。彼女が独断専行することで事態が動くというキャラクター。
迫力満点の突入はラスト30分ほど。
銀残し風味の画面から、色味がどんどん失われていって、戦闘中はほとんどモノクロになっていた。年齢制限の問題で、血の色を目立たせなくする意味があるんだろうけど、緊張感を高めることにも一役買っている。
欲をいえば、アルジェリアの特殊部隊も見たかった。その映画はないのかなぁ。
面白かった！
