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惜春のseapony3000のレビュー・感想・評価

惜春(1967年製作の映画)
5.0
父親の仕事を幼いころから側でみていると、遠縁のやり手の番頭も帯デザイナーの平幹二朗も自分にはてんで物足りないと意識下にあったのだろう。仕事に迷ったときに現れる父の友人の芸術家のセンセー。平幹の父親で憧れの組紐の大家はすでに陶芸作家へと転向。困ったときにはイケてるおじさまたちがサッと手を差し伸べてイイこと言ってくれる。男問題も店の経営もすべて奪われたようでいて、これまた無意識にそうなるように行動しているようにみえる新珠三千代。最高。いろいろいらないところがみえてきてやたらと面白く感じる。中村登の気持ち悪さがじわじわと楽しめる。回るロクロをみつめる新珠三千代の表情が素晴らしい。森光子もさすがだが、香山美子もイイ演技をしていた。
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