ムンク

また逢う日までのムンクのネタバレレビュー・内容・結末

また逢う日まで(1950年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

映画史における有名なあのシーンを観たいと思いながらも中々見る機会の無かった本作がやっと配信サービスにて視聴可能となりすぐにマイリストに登録した。
帝国主義に染まった家族との呪縛
争いを嫌い、純粋に芸術を愛していたいとする主人公がシンパシーを寄せる友達を芥川龍之介の息子さんが演じているのも面白い。
しかし、メロドラマとしての部分では少し不満もあり、窓を挟んでの有名なキスシーンはお互いの間に生じている壁も意味していると考えていたのだがその後も直接キスをするやりとりが多く、あのシーンの意味が薄れている気がした。自分の想定では中盤まで直接的な愛情表現は映さず、終盤にもってくると思っていたので窓越しののキスシーンを目当てに観ていた自分としては少し拍子抜けだった。
ただ反戦映画としては見事な出来であったしラストの感動も忘れない。日本が戦争で負けた後では父親のいう男らしさも崩れ去り、自分の息子達を戦争で失った喪失感だけが残った。
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